65歳以上の高齢者が増えることで介護施設の需要が増し、何かしら問題を抱える介護施設も急増しています。その抱えている問題というのが、急激な需要の増加に対応できなかったために介護スタッフの離職率が上がっているという問題。なぜ離職率が上がってしまっているのかというと、介護スタッフへ適切な労働環境を提供できていないからです。介護スタッフの仕事は、入所者の体の状態に合わせて施設内での生活を手助けすること。手足が軽いマヒで動かない程度であれば、階段の上り下りや入浴、食事の介助、そしてベッドからの寝起きの手伝いという形になります。しかし認知症や全身が動かない状態になると、通常の業務に加えて徘徊をする危険性を防いだり、トイレの介助や突発的な異常に対処しなければならないなど心身の負担が増えます。
本来であれば、適切な人数を配置して対処するのが望ましいのですが、報酬の少なさによって個人の善意で補っている形になっているのです。しかし個人の善意で補えるのには限度があり、これからの社会を考えるとしっかりと対処するのが望ましいといえます。まず税収を使っての介護スタッフの報酬アップをするだけでなく、適切な労働環境の提供が大事です。そのためにはクラウドソフトを活用した労働状況を情報化を行い、心身の負担を数値化し限度を迎え始めている人には休みを提供します。そのうえで負担のない体の使い方や介護ロボットの利用など、介護スタッフの心身の負担軽減が重要になるでしょう。